ヤマハ音楽教室:クラスがうるさすぎてストレス

毎日ピアノの練習を自分から楽しんでくれるほど音楽が好きな娘さんのために、即興力や自作曲の力もつけて欲しいという思いからカワイからヤマハに『おんがくなかよし』コースの時に移って来られました。それなのに、レッスンが「みんなで楽しく」どころか、大半のお子さまが騒がしく、毎回お母さまが大きなストレスを抱えていらっしゃる状況で現在『ぷらいまりー2』に通っておられます。まだ『ぷらいまりー』が始まってばかりですはありますが、

「この状態で、あと1年も耐えられるのだろうか?」

「でも、娘は先生のことが大好きなのに…」

その板挟みになったお気持ち、そして「どうしてうちのクラスだけ…」というやるせないお気持ちに、どのようにお母さまがお子さまに寄り添えるのか私なりに考えてみました。


【ヤマハの悩み】うるさすぎるグループ「ぷらいまりー2」…このまま続けるべき?

7人のグループでそのうち4人が勝手にエレクトーンを弾いたり騒いだり泣いたり…それはもはや「にぎやか」というレベルではなく、「学級崩壊」に近い状態と言っても過言ではありません。お母さまがストレスを感じるのは当然のことです。まずは、なぜこのような状況が生まれてしまうのかを理解することから始めましょう。

1. なぜ?「嵐のようなクラス」が生まれるメカニズム

お母さまが遭遇しているのは、残念ながらグループレッスン、特に幼児期においては起こりうる「最悪の組み合わせ」と言えるかもしれません。

  • 年齢的な要因(ぷらいまりー2): 5~6歳は、自我が強くなり、エネルギーも有り余っている時期です。まだ社会的なルールや我慢を学ぶ発達段階にあり、集中力にも個人差が非常に大きいのが特徴です。
  • グループの力学(伝染): 子どもは、良くも悪くも周りの空気に非常に影響されやすいです。7人という人数の中で、落ち着きのないお子さんが「多数派(4人)」になってしまうと、その場の空気がそちらに引っ張られてしまいます。真面目にやりたい「少数派(3人)」のお子さんたちは、非常に居心地の悪い思いをするか、最悪の場合、その雰囲気に流されてしまうことさえあります。
  • 先生の限界: これだけの状況になると、どんなにベテランの先生でも、レッスン内容を進めることより「場を収めること(安全管理)」に大半のエネルギーを割かざるを得ません。先生自身も、本来やりたいレッスンができず、心を痛めている可能性が非常に高いです。
  • カワイとヤマハの違い: カワイは比較的、ピアノを「弾く」ことに早い段階から重きを置く傾向があります。一方、ヤマハの幼児科・ぷらいまりーは「聴く力」や「アンサンブル」を重視し、身体を動かしたり歌ったりする要素が多いため、良く言えば「エネルギッシュ」、悪く言えば「騒がしくなりやすい」土壌があることも一因かもしれません。

2. このまま1年続けた場合のリスク

「あと1年頑張れば…」と考える前に、この状態が続いた場合のリスクを冷静に考えてみましょう。

  • 上達の妨げになる: レッスン時間の多くが、注意や中断で潰れてしまい、本来学ぶべき内容が身に付きません。お金と時間が無駄になってしまう感覚は、まさにその通りです。
  • 娘さんのストレス: 今はまだ先生のことが好きで頑張れていても、「なんであの子たちはちゃんとやらないの?」「先生、私のことを見てくれない」という不満やストレスが溜まっていく可能性があります。
  • 音楽への意欲の低下: 最も避けたいのが、「レッスン=うるさくて嫌な場所」というイメージが定着し、せっかくの「ピアノが好き」という気持ちが削がれてしまうことです。
  • 悪い癖がつく可能性: 周りが騒がしいと、正しい姿勢や弾き方への集中力が削がれ、変な癖がついてしまうことも懸念されます。

この状態は、まともなお子さん3人にとっては、残念ながら「大丈夫」とは言えない状況である可能性が高いです。

3. どうする?考えられる3つの選択肢

娘さんが「先生のことが大好き」「ピアノの練習は毎日する」という点は、何物にも代えがたい財産です。この大切な芽を守るために、どのような選択肢があるか整理してみましょう。

選択肢A:現在のクラスに残り、改善を働きかける

【メリット】

  • 大好きな先生との関係を続けられる。
  • 環境を変えることによる娘さんのストレスがない。

【具体的なアクション】

  1. 先生との個人面談を申し込む: これが最も重要です。「クレーム」ではなく、「相談」という形で時間を取ってもらいましょう。「娘は先生のことが大好きで、レッスンをとても楽しみにしています。ただ、クラスの雰囲気に圧倒されてしまい、集中するのが難しいようでして…」と切り出し、先生の考えや、何か改善策はないか(席の配置、声かけの工夫など)を一緒に考えてもらう姿勢で話します。
  2. ヤマハの受付・運営に相談する: 先生一人の力ではどうにもならない場合、運営側に相談することも有効です。クラスの分割や、問題のあるお子さんの親御さんへの働きかけなど、教室全体の問題として捉えてもらう必要があります。
  3. まともな3人の親御さんと連携する: もし可能であれば、同じように感じているであろう他の2人の女の子の親御さんと話してみるのも手です。一人で意見するより、複数人で相談した方が、教室側も深刻に受け止めてくれる可能性が高まります。
選択肢B:個人レッスンに切り替える(ヤマハ内 or 外部)

以前は「1対1のストレス」を懸念されたとのことですが、今の「集団のストレス」と比較した場合、どちらが娘さんにとって良いかを再検討する時期かもしれません。

【メリット】

  • 娘さんのペースに合わせて、100%集中できる環境でレッスンが受けられる。
  • 技術的な進歩が格段に早くなる。
  • 周りの子に気を遣うストレスから解放される。

【具体的なアクション】

  • ヤマハ内の個人レッスン: まず、大好きな先生が個人レッスン枠を持っていないか確認しましょう。もし先生の個人枠に空きがあれば、それがベストな解決策かもしれません。
  • 外部の個人ピアノ教室: 体験レッスンをいくつか受けてみましょう。「1対1のストレス」と言っても、先生との相性次第です。優しく、娘さんのペースを尊重してくれる先生に出会えれば、グループレッスンよりも遥かに楽しく、充実した時間になる可能性は十分にあります。
選択肢C:ヤマハの別のグループに移る

【メリット】

  • ヤマハのカリキュラムを続けられる。
  • うまく行けば、落ち着いたクラスでグループレッスンの良さを享受できる。

【デメリット】

  • 大好きな先生とは離れることになる。
  • 新しいクラスが必ずしも良いとは限らない「賭け」の要素がある。
  • 時間帯や曜日の都合がつくクラスがあるかどうかの問題。

結論:今、お母さまがすべきこと

  1. 娘さんの気持ちを丁寧に聞く: 「レッスン、お友達がたくさんいてにぎやかだけど、〇〇ちゃん(娘さん)はどう感じてる?」「ピアノ弾くとき、周りの音が気になったりしない?」など、誘導的にならないように、娘さん自身の気持ちを確かめてみましょう。大人が思うほど、本人は気にしていない可能性もゼロではありません。しかし、もし少しでもストレスを感じているなら、真剣に環境を変えることを考えるべきです。
  2. 先生に相談する(最優先): まずは、娘さんが大好きな先生に、お母まの悩みと娘さんの状況を正直に伝え、相談することから始めましょう。そこで先生の考えを聞き、改善の見込みがあるのか、あるいは先生自身も別の選択肢(個人への移行など)を勧めてくれるのか、方向性が見えてくるはずです。

「カワイを辞めたのに…」という後悔のお気持ちもあるかもしれません。しかし、それはお母さまのせいでは決してありません。グループレッスンは、メンバー構成という「運」の要素が大きく絡むのです。

毎日自分から練習するほどのその意欲と、先生への愛情は、最高の才能です。その才能を守り、育てるために、今こそ勇気を出して行動を起こす時なのかもしれません。娘さんにとって何がベストな選択か、焦らず、しかし着実に探っていきましょう。

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